アメリカ西海岸オレゴン州にて設立されたBreedlove Guitarsは、初期のTaylor社を支えたギタービルダー、ラリー・ブリードラブとスティーブ・ヘンダーソンの2名のアイディアからスタートしたハンドメイド・アコースティックギターブランドです。
創業時より最新の技術(ボルトオンジョイント、ブリッジトラスシステム等)を積極的に取り入れ、それらの技術と伝統的な手法をミックスしながら、特にフィンガースタイルのプレイヤーに定評のあるギター製作をおこなっています。
1990年、Taylor社のギター製作に携わっていたラリー・ブリードラブとスティーブ・ヘンダーソンはオレゴン州にある自然豊かな街、ベンドにて、『他には見られない個性的なアコースティックギターを作りたい』という夢を掲げ、Breedlove Guitarsを立ち上げました。
1992年、正式に会社を設立し、3つのボディシェイプと5つのモデルにて世界最大の楽器ショー“NAMM SHOW”に初出展を果たします。
その後1994年、創業者ラリーの兄弟であり、ギター・バンジョー・マンドリン・ダルシマーの製作・修理の経験が豊富だったキム・ブリードラブがマスタールシアーとして、この小さなチームに加わり、翌年には、Breedlove社は年間150件のオーダーを抱えるまでのギターメーカーに成長。
2000年頃まで続く“モダンルシアー”ブーム期に、Santa Cruz、Collings、James Goodall、Larriveeらと共にシーンを牽引しました。
2010年、創業者のラリーとスティーブは引退。キムは引き続きBreedlove創業時からの革新のビジョンを持ち続ける中で、ギター事業を展開していたTwo Old Hippies社のトム・ベデルと意気投合し、同社のファミリーに加わります。
今日、Breedloveは、革新的なボディデザインや最新の技術、そしてユニークな木材を積極的に取り入れながら、自分達の美学を追求することで“Breedloveらしさ”を確立させ、アメリカ発の優れたハンドメイドアコースティックブランドの一つとして認知されています。
従来のアコースティックギター製作では、規定の寸法に沿って木材の厚みを加工し、組み込んでいくことが一般的でした。Breedloveでは、従来の製法に一手間を加え、制作途中のトップ・バック材のタップトーンをマイクで拾い、周波数を測定。測定した周波数を基準に最終的に職人の手によりハンドヴォイシングすることで個々のサウンドのばらつきを最小限に抑え、サウンドを最適化する工夫を製造工程に取り入れています。
米国オレゴンの工場にて製作されるBreedloveでは以下の3つのオリジナル・ボディシェイプを各シリーズに展開しています。
すべてのモデルにピンレスブリッジを採用し独特のテンション感と演奏性を実現。
使用する木材は新規伐採を避け、サステナビリティにも配慮したギター制作をおこなっています。
ブリードラブが世界中で認知されるきっかけとなった、バランスのとれたシェイプ。
特にフィンガースタイルで弾きやすく、音の分離がよく高音域が抜ける煌びやかなサウンドが特長。
スケール:25.5inch(647.7mm)
最も大きなボディで、ドレッドノート並みの音量と広がりのあるサウンドが得られるシェイプ。
フィンガーからピックストロークまで、様々な演奏スタイルに対応できる万能なボディサイズ。
スケール:25.5inch(647.7mm)
12フレットジョイント。最も小振りで抱えやすいボディサイズ。
大きすぎず、小さすぎない絶妙なサイズ感はアコギらしさを損なうことなく、エレクトリックギターからの持ち替えにも最適です。
スケール:25inch(635㎜)
ボディシェイプごとに種類の異なるエキゾチックウッドを組み合わせて使用し、芸術性に富んだ外観と豊かなサウンドが特長の、レギュラー生産品の最上位に位置するシリーズ。
イシバシ楽器 Breedlove 取り扱いの渋谷店、池袋店スタッフがオススメする珠玉の一本をご紹介します。
澄みきったコード感と明瞭で立体的な音像が魅力。
バランスにすぐれた“コンサート”シェイプのこのギターは、“ソロギター”等の楽器の実力がダイレクトに反映される演奏ジャンルには好相性。真価を発揮します。低中高音、あるいは各弦の音域がそれぞれ緻密に“サウンドデザイン”されています。その素性の良さは、弾き語りスタイルやバンドサウンドなど、オールラウンダーとしての懐の深さを持ち合わせています。
良い鳴り(振動伝達)の為には、全体各部を“薄く”“細く”“華奢”にすれば可能とも言われます。“音響”“強度”を両立させる事は二律背反のジレンマであり、アコースティックギターのテーマのひとつです。
現在のブリードラブは、ブランドの根幹技術『サウンドオプティマイゼーション』により良い“音響”と長く使える“強度”の両立を実現させています。
定番のスプルースとマホガニー仕様だからこそ、ブリードラブの“思想”を感じ取っていただけるはずです。
この機会にぜひお手に取って、素晴らしさを実感なさってください。お待ちしております。
ボディは、トップ、サイド・バック全てにホンジュラス・マホガニーのオール単板仕様。マホガニーネック、指板はアフリカン・エボニーを採用。
ブランドの持つイメージのひとつ、ソロギター等ギター単体でのオーケストレーション。もとより、楽器の実力がダイレクトに反映される演奏ジャンルには好相性です。
低中高音、あるいは各弦の音域がそれぞれ緻密に”サウンドデザイン”されています。低音域は力強く鳴りますが、後から廻ってくるブーミーさは感じません。加えて上の音域は存在感を伴って鳴ってくれます。
また、他を邪魔せず周りに埋もれない素性の良さは、弾き語りスタイルやバンドサウンドなど、オールラウンダーとしての懐の深さを持ち合わせています。
(池袋店・田川)
サラッとした艶なしフィニッシュのコンサートシェイプ。
トップにスプルース材、サイド&バックにホンジュラス・マホガニー材を採用したアコースティックギターでも王道のスペック。
艶有りフィニッシュとは違い木材の鳴りを抑えない本器は、Breedloveの中でもガランガランとしたやや乾いた鳴り方が特徴的。
強く弾いた分ボリュームは大きく鳴ってくれやすい1本です。
弾き語り等の演奏でボーカルにも負けずマッチしやすいギタートーンではないでしょうか。
(渋谷店・濱田)
ボディは、トップにシトカスプルース単板、サイド・バックは、ブリードラブを代表する素材マートル・ウッドを採用、オール単板仕様です。ハードロック・メイプルネック、指板はアフリカン・エボニーを採用。
コンサート・シェイプのバランスの良さ、マートル・ウッドの存在感のあるサウンドと、ハイポジションのカッタウェイと相まって、非常に総合力に優れた楽器となっています。
(池袋店・田川)
Breedloveと言えばマートルウッド材、という印象も強いオレゴンシリーズのコンチェルティーナシェイプ。
シリーズ内での最も小さいボディシェイプでもあり、低音が程良くカットされ中~高音域の音伸びが良い1本。
すーっと耳に届きやすいトーンでアルペジオで優しく爪弾いても聴こえが良く小さいながら存在感を感じさせてくれる。
小振りボディと言えどマートルウッド材のモチモチとした低音がサウンドに厚みを与えてくれるのでコードストロークでも迫力があります。
(渋谷店・濱田)
ボディ全面にホンジュラス・マホガニー材を使用したコンサートシェイプモデル。
ややダークで奥鳴り感のある低音に、マホガニーらしい輪郭のある鋭い鳴りを持ったいわゆる"ドンシャリ"系の響きを持っている印象。
アルペジオで爪弾くとキラキラとした立ち上がりを感じることができ、ニュアンスの付けやすい鳴り方です。
コードストロークでは音圧を感じさせてくれつつも、もたついた低音ではなくすっきりとしているので歯切れの良いカッティング系の演奏にも相性◎。
(渋谷店・濱田)
Breedloveの中でも上位グレードに位置するプレミアシリーズ。
トップにシトカ・スプルース材、サイド&バックにインディアン・ローズウッド材を採用したカッタウェイ・コンサートシェイプ。
密度の濃い上質な低音にキラキラとした高音を纏いトーンバランスの良い1本。
カポタストを付けてもしっかりと低音を感じさせてくれるのでソロギター系のプレイにも相性◎。
タイトで引き締まった低音は音圧を感じさせてくれるだけでなく、コードの分離感も感じられストローク等の演奏でも力を発揮してくれます。
(渋谷店・濱田)
ブリードラブギターは、ハイエンドギターでありながらも、シンプルなストロークや古き音楽、そしてもちろんハイブリットなフィンガースタイルまで、多様なスタイル、幅広い年代の音楽に対応したギターだと思います。
特に僕の使用しているマホガニーのモデルは、キラッとした高音、癖のない中低音が非常にバンドサウンドの中でいい仕事をしてくれます。
使用ギター:USA Concert E
Web: https://daisukeongaku.wixsite.com/website
Twitter: https://twitter.com/daisukeongaku
10年前に出会ってからずっと愛用しているBreedlove。 インストゥルメンタル、弾き語りの両方を演奏する僕にとってバランスの良さが肝でした。指でつま弾く短音も、ストロークした時の音のまとまりも素晴らしい。
繊細でありながらタフネスも持ち合わせ、レコーディングからライブまで幅広く応えてくれる信頼性抜群のギターです。Love Breedlove!
使用ギター:Custom CM & American Concert(生産完了モデル)
Instagram: https://www.instagram.com/kai.petite/
BreedloveのFrontierコンチェルティーナと出会ってから即俺のメイン。
艶もありつつしっかりと乾いた音が鳴らせて、ラインで繋いでバンドの中で演奏してもしっかり存在感を出してくれる手放せない一本です。
使用ギター:Frontier Concertina E
Web: https://spicysol.com/
Twitter: https://twitter.com/kenny_spicysol
ロードトリップやキャンプに手軽に持っていける相棒を探してる時にBreedloveに出会いました。見た目もサイズ感も気に入ったし何より音がすごく良い。それまでヴィンテージギターを好んでたけど新品なのにこんなに枯れた自分好みに鳴ってくれるギターに衝撃を受けました。
前回のアルバム(メジャー1stアルバム『From the C』)のアコギは全部このギターでレコーディングしました。
そして、倒れた木からしかギターを作らないという環境の事も考えてるストーリーを聞いた時にこのギター以外考えられないと思いました。これから一緒に年を重ねられる素敵な相棒です。
使用ギター:USA Concertina E
Web: https://spicysol.com/
Twitter: https://twitter.com/akn_spicysol
渋谷店・藤本 オススメモデル
Breedlove / Premier Series C22CEP Concert CE Copper Burst
ブリードラブらしさを感じられる1本!
Breedloveの最大の魅力ともいえるサウンドオプティマイゼーションによる完成度の高さを体感できる1本であり、かつシトカ・スプルースとインディアン・ローズウッドという多くのギタリストにとって馴染みのあるトーンウッドのマッチングは、他ブランドのギターとも比較もしやすいかと思います。
BreedloveオリジナルシェイプのConcert(コンサート)は、ボリューム、サスティーン、レスポンスのバランスに優れており、ストロークプレイ、フィンガースタイルどちらにも対応できる人気シェイプです。また、長時間抱えていてもストレスなく、またローからハイポジションまでのアクセスも非常にスムースです。そこに加えて、「独特の音の立ち上がり」と「高音弦の伸びとハリ」が加わったサウンドが"Breedloveらしさ"と云えるでしょう。
ヴィンテージギターやアメリカンブランド代表格のM社やG社のギターとは全く異なるキャラクターではありますが、熱量の高い研究心から成る技術、業によるバラつきの少ない製品クオリティ、美しくモダンなサウンドは、Breedloveでしか味わえないのではないでしょうか。